PLUG white paperの和訳

暗号通貨PLUGのWhite Paper(http://www.plugblockchain.com/wp-content/uploads/2018/02/Plug_Whitepaper_V6.pdf)の和訳にチャレンジ。ちょっと古い内容であるし、当初から方針変更した箇所もいろいろあろうとは思う。また、用語の使いまわし方が不定説と思われる箇所や、非技術者向けにわかりづらい箇所は、適宜意訳することで読みやすい文章となるよう努めた。
今日から何回かに分けて和訳した文章を追加していく。

暗号通貨PLUG 公式サイト https://www.poweredbyplug.com/
GITHUBリポジトリ https://github.com/plugblockchain
動画まとめ https://medium.com/plugblockchain/tagged/videos

Plugの概要とビジョン

PLUGは、ブロックチェーンを使うアプリケーションとサービスを構築するためのプラットフォームである。その実装はゼロから行うこととし、ビットコイン、イーサリアム、その他の暗号通貨とは相異なるものとした。これによりブロックチェーンを用いるビジネスを推進する上でのニーズに直接的に応えることを目指した。
PLUGの作成を思い至ったのは2013年後半で、ビットコインの実装を用いたアプリケーションの作成が容易ではなかったことに起因する。特に金融以外の用途でアプリケーションを作成しようとすると難易度が高く、それはビットコインが柔軟性に欠ける仕組みであることが原因であった。これを克服するため、ビットコインが持つ優位性とビットコイン以前に研究されてきた承認アルゴリズムや分散システムを組み合わせることで、ビットコインと類似の仕組みをより柔軟性のある方法で提供する方法を着想することに時間は要しなかった。この着想が初期のPLUGの開発につながった。そして、アプリケーション開発のしやすさを損なうことなくプラットフォームでセキュリティを担保するという哲学に沿って、その後の開発を進めてきた。
開発チームの主な主張は次の通り:ブロックチェーンの価値は、アナログ的な運用の前提で提供されてきた政府・銀行による信用担保と個人認証の管理を、デジタル的に自動化された運用で提供することである。
この主張はブロックチェーンが強大な権力を得るということを意味していて、過去に”クラウド化”のブームの時に過度な期待を集めたのに似ているかもしれない。クラウド化は結局、システム導入の際に資本的支出(CapEx)と運営費支出(OpEx)のどちらを優先するかを選択可能となったのみに終わって、強大な権力を得るには至らなかった。
“クラウド化”をはじめ、過去の技術が大きな期待を集めたのにも関わらず、今日ではシステムを下支えする馬車馬のような立ち位置になりさがっている。これを踏まえ、PLUGの実装の開始時点から、他の既存技術と容易に統合できる汎用的な要素技術とすることを試みた。
ウェブサーバーをゼロから構築してウェブサイトを作成する必要はないのと同じように、ブロックチェーンをゼロから構築してアプリケーションを作成する必要がないようにすることを念頭に開発をする。
従来のソフトウェア開発と同じ方式で、PLUGを要素技術としてアプリケーション開発をすることができる。これにより、他のブロックチェーン技術が抱えるリスクの大部分を回避することができる。
今日、物理的な認証に依存しているシステムは一般に、導入に費用がかかること、権限がシステムに集中しすぎていること、単一の組織や用途に制限されていて汎用性がないこと、が課題となっている。ブロックチェーンを使用することで、様々な業界でこれらの課題が解決される可能性がある。
以降の記事で、ブロックチェーンが最初にどのようなコンセプトとして生まれたか、PLUG開発に係る技術的ないし非技術的な決定をどのように行ったか、PLUGが有益と考えられるのはどのようなユースケースか、を説明する。
最良の学習方法は経験することである。本書で示すアイデアが読者が取り組んでいる分野・ジャンルにおいて有用であると思われる場合は、開発サイドにも同様に有用である可能性がある。そのようなケースがあれば喜んでPLUGの評価を行うこととしたい。

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